「2015農林水産業ロボットコンテスト」 最終審査を通過した農業ロボット紹介

東京農工大学 工学部 ロボット研究会

パーソナル・モビリティ・デバイス KAGO(駕籠)

開発メンバー左から順に、宮下恵、金重直樹、三浦祐太(全て大学3年生)

何をするロボットか?

農作物の収穫作業などの“中腰姿勢の負担を無くす”ためのクローラ型1人乗りモビリティです。クローラ型の足回りを採用しているので農場の土や砂利などの路面でも走行することができます。

ロボットの特徴や制作秘話

今回のプロジェクトは、3人のみのメンバー、約4か月の短い製作期間という条件の中、設定した課題を解決するためにプロジェクト進行管理に非常に心血を注ぎました。レーザーセンターによる障害物検知やモビリティの遠隔操作、GPSによる測位、各種測定値と収穫量の関連性のデータ化など、盛り込めなかった要素も多々あります。今後、継続してプロジェクト進行できるのであれば、さらに完成度を高めていきたいです。

  • 収穫作業をやりやすくするためにシートは左右に90度ずつ回転可能。スライドレールによりシート位置も前後に調整できます。シート左手側には高輝度LEDのライトを付け、早朝や夜間の作業にも対応しました。
  • シート右手側に取り付けられたジョイスティックでモビリティを操作。スティック前方のディスプレイには時刻、気温、湿度、搭乗員の脈拍を表示。これらのデータはPCやスマホに転送し管理することが可能です。

コンテストに参加して

  • これまで数々のロボット競技会に参加してきましたが、今回のような「人の暮らしや社会に役立つ」ロボットを作った経験がありませんでした。また、課題が与えられる競技会とは違い「自ら課題を設定し解決する」経験も多くありません。そこで、今までに培ってきたノウハウや技術力でこれらに挑戦しようと思いエントリーしました。
    今回のロボットの課題を「中腰姿勢の負担を無くす」と設定したのは、高齢化が進む農業の現場で最もつらい動作は何かと考えた末の一つの答えだったからです。農作業が少しでも楽になればと思い、気軽に購入や利用してもらえるような小型のモビリティを製作しました。

ロボットの将来像(夢)

  • 一人乗り小型モビリティは、電動車いすのように高齢者や体の不自由な方が使うもの、と想像されることが多いです。しかし将来的には普及の拡大や性能の向上によって、誰もが気軽にモビリティに乗る時代が来るのではないかと考えています。各農場においても、皆が農作業用モビリティを使って作業をする未来は大いにあり得るのかもしれません。また、イチゴ狩りやブドウ狩りなどのアミューズメントの舞台でも導入が期待されるのではと思います。

「2015農林水産業ロボットコンテスト」 最終審査を通過した農業ロボット紹介